超新星奈良くるみ(18才158cm)森田あゆみ(20歳)と共に4大大会で嬉しい初勝利ウィンブルドン選手権

 テニスウィンブルドン選手権第2日は22日、ロンドン郊外のオールイングランドクラブシングルス1回戦を行い、1回目のマッチポイントで相手のショットラインを越えると、奈良が小さなガッツポーズで女子シングルスの四大大会初勝利を喜んだ。

ある日の 奈良 くるみ - slow motion Youtube



 全仏オープンに続いて予選を勝ち上がり、本戦初出場で1回戦突破も果たした好調な18歳は「内容は納得がいかない。でも、勝てたのはすごくうれしい」とはにかんだ。



 2回戦は第9シード李娜(中国)が相手。「自分のプレーをして勝ちたい」と全日本女王は負けん気をのぞかせた。


 「ウィンブルドン第2日」(22日、ロンドン郊外)



 シングルス1回戦を行い、女子は森田あゆみ(20)=キヤノン=と奈良くるみ(18)=大産大=が四大大会初勝利を挙げ、クルム伊達公子(39)=TBC=は14年ぶりの初戦突破はならなかった。森田は9度目の四大大会本戦、奈良は初出場。2年ぶりに出場した男子の錦織圭(20)=ソニー=は世界ランキング1位で第2シードのラファエル・ナダルスペイン)にセンターコートで挑んだが、2‐6、4‐6、4‐6で屈した。





 ストレート勝ちで、初出場の奈良が、あっさりと四大大会初勝利を挙げた。



 プロデビューは全日本選手権で初優勝した昨年で、国際大会の本格参戦はことしから。全仏オープンに続く予選突破で本戦出場を果たし、2回戦進出も決めた18歳は「自信にはなる。でも内容には納得がいかない」と満足する様子はなかった。



 身長158センチの体格を補うため、持ち味のコースを読む力や打点に入るまでの速さを生かし、スピードで対抗した。得意のバックハンドは昨年引退した杉山愛さんのような切れ味を見せたが「ブレークした後のサービスゲームでファーストサーブの確率が悪かった。ゲームの入り方がまずい」と反省点を挙げた。



 2回戦は第9シードの李娜(中国)に挑む。「弱点だったフォアハンドも打ちあえるようになった。ストロークで世界ランキング50位以内の選手に打ち勝つ力はある」と寺地コーチ。本人は「自分のプレーがどこまで通用するか。もちろん勝ちたい」と2回戦に向け、闘志を燃やす。



 また、9度目の挑戦となった四大大会の女子シングルス本戦で、森田も悲願の初勝利。「ここまで長かったのでうれしい」と言う20歳の瞳には光るものがあった。杉山さんらが引退した日本女子テニス界で、期待のかかる新鋭2人がさらに上を目指す。


英国のロンドンで開催されている芝の4大大会、ウィンブルドン選手権(賞金総額13,725,000ユーロ、芝)は大会2日目となる22日、日本勢から女子シングルスの1回戦に3選手が登場。クルム伊達公子(39歳)は、第31シードのアレクサンドラ・ドゥルゲル(21歳、ルーマニア)に 2-6 7-6(3) 1-6 で惜敗、14年振りのウィンブルドン勝利はならなかったが、若手、森田あゆみ(20歳)と、奈良くるみ(19歳)は共にストレートで快勝し初戦を突破、4大大会で嬉しい初勝利を掴んだ。



全仏オープンで古傷となった右足ふくらはぎを悪化させ、その治療と調整から芝シーズンでは前哨戦に出場なく臨んだ世界ランク64位のクルム伊達、この日は中々調子を上げることが出来ず、第1セットは2つのサービス・ブレークを許し1-6で失う苦しいスタートになった。



第2セットでは、第5ゲームに先にブレークを奪い3-2とリードするが、続くクルム伊達のサービス・ゲームをブレーク・バックされると、中盤はブレーク合戦になる。徐々に調子を上げてきたクルム伊達は、後半、試合支配タイブレークに突入すると、常に先行し7-3でタイブレークを制した。第2セットは1時間を要した。



勝負の懸かった第3セット、クルム伊達は第1ゲームのサービス・キープに成功するが、ここから、足の疲れの影響か、動きに精彩を欠くようになった。これ以降は、3つのサービス・ブレークを奪われ、1-6でセットを失い試合終了となった。



敗れたクルム伊達は、準決勝まで進んだ1996年大会以来の、14年振りの勝利を挙げることはできなかったが、今大会、タマリネ・タナスガーン(33歳、タイ)と組んだダブルスを残している。



そして、世界ランク101位の、森田あゆみ(20歳)は、世界ランク105位のベテラン、タマリネ・タナスガーン(33歳、タイ)と対戦。森田は攻撃的なテニスを展開、2008年大会で8強入りしているタナスガーンから28個のウィナーエース)を奪い、7-5 6-1 のストレートで完勝した。森田は4大大会、9大会目で嬉しい初勝利となった。勝った森田は、2回戦では、この日、第25シード のルーシー・サファロバ(23歳、チェコ)を破って勝ち上がってきた世界ランク46位のドミニカ・チブルコバ(21歳、スロバキア)と対戦する。両者は初対戦となる。



また、全仏オープンに続いて、予選を突破しての出場となった世界ランク149位の奈良くるみ(19歳)は、世界ランク115位のマリアナ・デュケ・マリーノ(20歳、コロンビア)と対戦。奈良は、アンフォースド・エラー(凡ミス)8個(相手は21個)が示す通り、ミスの少ない安定したテニスを展開、サービス・ブレークの数でも3つ上回り 6-4 6-2 試合時間僅か1時間3分で快勝した。こちらも嬉しい4大大会初勝利となった。勝った奈良は、2回戦では、第9シードの李娜(28歳、中国)と対戦する。両者は初対戦となる。



森田と奈良の2回戦は、1日空いて、大会4日目の24日に行われる予定。

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奈良くるみ(なら くるみ、1991年12月30日 - )は、大阪府箕面市出身の日本の女子プロテニス選手。WTAランキング自己最高位はシングルス146位、ダブルス237位。右利き、バックハンド・ストロークは両手打ち大阪産業大学附属高等学校在学中。

長 158cm

体重 52kg

利き手

バックハンド 両手打ち

ツアー経歴

デビュー年 2009年

キャリア自己最高ランキング

シングルス 146位

ダブルス 237位



ジュニア時代

3歳でテニスを始め、江坂テニスセンターにて元プロテニス選手の水主勝、望月寛子らの指導の下、本格的にテニスを学ぶ。奈良はジュニア時代から天才テニス少女としてその名を馳せ、川西市立牧の台小学校在学中の2002年には当時10歳で全国小学生テニス選手権大会準優勝し、[1]。2003年の同大会で優勝[2]。大阪産業大学附属中学校進学後の2004年には1年生ながら全国中学生テニス選手権大会女子シングルス部門で優勝[3]。中学3年次の2006年には主催者推薦で全日本テニス選手権女子シングルスに初出場するも1回戦負けに終わっている。大阪産業大学附属高等学校進学後の2007年には1年生で全日本ジュニアテニス選手権18歳以下シングルスで優勝[4]。その他各年代の国内ジュニア大会で多くのタイトルを獲得。またITFジュニアサーキットでは同い年の土居美咲と組んだダブルスで結果を残し、2007年ウィンブルドン選手権女子ジュニアダブルスで日本人ペアとして1993年全米オープン吉田友佳&望月寛子組以来2組目のジュニアグランドスラム女子ダブルス決勝進出を果たし準優勝。土居とのダブルスでは他にも2007年全米オープン、2008年ウィンブルドンでそれぞれベスト4の好成績を収めた他、シングルスでは2007年の世界スーパージュニアテニス選手権大会女子シングルスで日本女子として2002年大会の不田涼子以来5年ぶりの優勝を果たす。その一方、2年連続の主催者推薦で出場した全日本選手権女子シングルスでは2回戦で大会第5シード、前年度優勝者の高雄恵利加を6-2,6-2のストレートで、3回戦で第11シードの米村知子を6-2,1-6,6-3のフルセットで下し、波形純理との準々決勝まで進出する快進撃をみせる。またこの年は土居とのペアでダブルス部門にも本戦勝ち上がりで初出場し2回戦まで進出している。2008年、クルム伊達公子とのダブルスでカンガルー杯優勝、浜名湖一般大会初優勝する。



プロ転向

2009年、プロとなり、全日本選手権シングルス初優勝。