ファーストレディ菅伸子は気が強くて鼻っ柱が強い1歳年上の姉さん女房「和製ヒラリー」

 菅直人氏(63)が第94代内閣総理大臣に就任したことで、注目を集めるのが新ファーストレディー、菅伸子さん(64)。
津田塾大、早大卒業という才女で、民主党内では鼻っ柱の強さと抜きん出た行動力から『和製ヒラリー』とも呼ばれる。2007年の参院選では鳩山由紀夫首相(63)の夫人、幸(みゆき)さん(66)らとともに「Oh! 勝ってレディース」を結成し、民主党の支持を訴えた。夫を支える伸子さんの素顔に迫った。

ハキハキとキレのある物言いとソツがない行動力。それは元米大統領ビル・クリントン(63)氏の夫人、ヒラリー・クリントン国務長官(62)をイメージさせ、そのまま「和製ヒラリー」の異名がついた。



 菅伸子さん、64歳。4日、フジテレビで菅氏の首相就任に「重いですね、これは…。(菅氏が)うまくやれるかなっていうのがあるし、私自身、自由が制約されるというか。映画を見たり、本を読んだり遊ぶことが好きだけど、そうそう思うようにいかなくなるのかなって、ちょっと暗いですね」などとユーモアたっぷりに話した。



 伸子さんは、政界随一の論客とされる菅氏も顔負けするほどの弁舌の持ち主。家庭内での会話は「7〜8割が政治の話になる」といい、市民運動家出身の夫を叱咤激励しながら、トップリーダーへ押し上げた政治的“同志”でもある。3年前の参院選では、鳩山幸さんと2人で中心となって「Oh! 勝ってレディース」を結成。全国を駆け回り、当時野党だった民主党の支持を訴えた。



 最初の民主党代表時代、女性スキャンダル(1998年)の際には菅氏に対し「だいたい、あなたは脇が甘いのよ。バカたれ!!」と一喝。以来、菅氏は伸子さんに頭が上がらないという。



 政界関係者は伸子さんについて「基本的に気が強くて鼻っ柱が強い。鳩山幸さんほどではないが、出たがり」と話すが、社交的なキャラで菅氏の後援者の中には、ファンも多いという。



 一方、ある後援会関係者は「菅さんよりも政治家」と話す。伸子さんは多忙な菅氏に代わって選挙区(東京18区)を時間がある限りまわり、支持者の事をすべて頭に叩き込んでいる。「地元が抱える問題などをすくい上げては菅氏にぶつけて、菅さんを使って問題解決を図る」。そのひとつが薬害エイズ問題だったという。



 伸子さんは2004年6月、くも膜下出血で手術を受けたが、いまは回復。6月下旬カナダで開かれる主要国首脳会議(G8サミット)が、新ファーストレディーとして夫人外交の本格デビューとなりそうだ。


1歳上の姉さん女房=抜群の行動力−菅首相の伸子夫人

 ファーストレディーとなる菅伸子夫人(64)は、菅直人新首相とはいとこ同士で、1歳年上の姉さん女房。菅氏の政治活動を支え続けてきた、「戦友のような」(同氏)存在だ。普段は舌鋒(ぜっぽう)鋭い菅氏も、夫人の前ではおとなしくなる。

 行動力も飛び抜けている。地元での活動を積極的に引き受け、国政選挙では民主党候補の応援演説で地方を飛び回り、自らマイクを握る。2004年5月、民主党代表だった菅氏が年金未納問題を指摘された際、夫人が代わって、「未納といわれるが、払いようがない状態だった」などと釈明した。

 飾らない性格で、菅氏が自宅で番記者と懇談しているところに加わることもたびたび。夫人の勢いに押された菅氏の口がとたんに重くなる場面もあった