パラグァイ戦のヒーローは新守護神のGK川島永嗣(27)サムライ日本よ感動をありがとう

サッカーW杯南アフリカ大会決勝トーナメント1回戦(29日、日本0−0パラグアイ=PK5−3でパラグアイの勝利、プレトリア)世界の壁は厚かった。でも、よくやったぞニッポン!! サッカー日本代表南米の実力国、パラグアイと対戦。0−0のまま突入した延長戦でも決着はつかず、試合はPK戦に突入。3−5で敗れ、初の8強入りはならなかった。新守護神のGK川島永嗣(27)=川崎=がゴールを死守。120分間のゲームでは得点を許さず、日本の意地は見せた

無情。無情すぎる。悔しすぎる結末だ。



 「クソーッ!」。ニッポンの新守護神・GK川島が倒れ、顔をしかめた。サムライブルー戦士、岡田監督以下スタッフ、そして遠く日本中にまで悲鳴が渦巻いた。



 南米の実力国、パラグアイとの一戦は延長戦も含め、120分を戦っても0−0。しかし突入したPK戦で、3人目のDF駒野がクロスバーに当ててしまった。相手は5人全員が成功し、3−5で惜敗。日本代表の夢は、4強へと続く道は、はかなくついえた。



 「最後のところで自分が1本でもPKを止めて勝てればよかった。ここまで来ていたから本当に悔しい」



 1次リーグ3試合で再三ピンチを救い、決勝トーナメント進出の立役者となった川島は、120分間日本を救い続けた。絶体絶命のピンチは前半20分。左サイドから持ち込まれ、最後はFWバリオスと1対1。右足シュートを、腰を落として右足に当ててクリアした。またの間を抜かれれば失点という場面だったが、落ち着いて処理した。



 「勝たないと上にあがれない。失うものはないし、チャレンジしていい結果を出したい」。試合前にも平常心を保ち、ピッチに立った。後半14分にはMFリベロスのヘディングシュートをジャンプして両手でキャッチ。同22分には相手FKを果敢に前へ出て、DF闘莉王接触するファイトもみせた。



 1次リーグ3戦で失点はわずかに2点。そのうち1点はPKによるもの。しかも、そのPKも一度は止めて弾いたところを失点した。安定した守備を披露し、決勝トーナメントに向け「PK戦にもつれる展開もある。90分で止めることが大事だが、そういうことが起きてもいいように準備はしておきたい」と、延長戦後のPK戦にも自信を示していた。しかし…。



 駒野が号泣し、他のイレブンも目を真っ赤にするなか、川島は目を潤ませつつも、グッと涙をこらえた。1次リーグ突破を決めたその日、確信を手にした。「確かな一歩を踏み出せた」−。世界の大舞台で、重い“鉄の扉”として立ちふさがった。確かに120分間は。しかし、勝敗の行方は無情なPK戦へ、そして散った。


一言

パラグァイ戦のヒーローは新守護神のGK川島永嗣(27)であった。再三のピンチを良くぞ防いでくれました。負けはしたがここまでやってくれれば日本国民は満足です。

サムライ日本よ感動をありがとう!