オクテ処女を演じた深津絵里が「悪人」で第三十四回モントリオール世界映画祭で最優秀女優賞を受賞

当地で開かれていた第34回モントリオール世界映画祭で6日夜(日本時間7日午前)、「悪人」(李相日〈リ・サンイル〉監督)に主演した深津絵里さん(37)が女優賞を受賞した。1983年に田中裕子さんが「天城越え」で同賞を受けている。



 深津さんは、妻夫木聡さん演じる殺人犯と逃走を続ける紳士服店員の役。出会い系サイトで知り合ったこの男にぬくもりを感じて思いを深め、破滅へ向かう姿を体当たりで演じた。



 「悪人」は、芥川賞作家の吉田修一さんが朝日新聞で2006年3月〜07年1月に連載した小説が原作。単行本、文庫本合わせて130万部のベストセラーになった。映画の脚本は、吉田さんと李監督が共同で執筆した。



 モントリオール世界映画祭では、1999年に「鉄道員(ぽっぽや)」主演の高倉健さんが男優賞、06年に「長い散歩」(奥田瑛二監督)、08年に「おくりびと」(滝田洋二郎監督)がそれぞれグランプリを受賞、昨年は「ヴィヨンの妻 桜桃タンポポ」の根岸吉太郎監督が監督賞を受賞した。


カナダで開かれていた第三十四回モントリオール世界映画祭で、七日(現地時間六日夜)に授賞式が行われ、日本映画の「悪人」(李相日監督)でヒロインを演じた深津絵里さんが最優秀女優賞を受賞したことが、配給元の東宝に入った連絡で分かった。



 同映画祭で日本人女優の同賞受賞は「天城越え」(一九八三年)の田中裕子さん以来、二人目。



 作品は、芥川賞作家・吉田修一さんの同名小説が原作。土木作業員の祐一(妻夫木聡)と出会い系サイトで知り合った紳士服量販店の店員光代(深津絵里)の恋物語だ。



 吉田さんが李監督とともに脚本を手掛けており、佐賀、長崎県などを舞台に祐一と光代の孤独を描く。息が詰まるような単調な日々の暮らしの中、出口を探して葛藤(かっとう)する二人の姿が見る者の胸に迫る。そうした点が映画祭でも高く評価されたとみられる。



 深津さんは一九七三年生まれ。大分県出身。ドラマや舞台はじめ「踊る大捜査線 THE MOVIE」や「博士の愛した数式」など映画に多数出演。演技派女優として活躍してきた。「悪人」は十一日から全国公開される。



 同映画祭はトロント映画祭などと並ぶ北米最大級の映画祭。

「悪人」Youtube


カナダ・モントリオールで開かれている第34回モントリオール世界映画祭で6日、日本から出品されている「悪人」(李相日監督)で殺人犯とともに逃避行を繰り返す女を演じた深津絵里さんが最優秀女優賞に輝いた



 「悪人」に加え、同じくコンペ部門に出品されていた「必死剣鳥刺し」(平山秀幸監督)、「BOX 袴田事件 命とは」(高橋伴明監督)の3日本作品はいずれもグランプリに届かなかった。



 モントリオール世界映画祭は、2008年に「おくりびと」がグランプリを獲得、その後映画賞の最高峰とされる米アカデミー賞外国語映画賞を受賞したことで日本でも注目度が高まった。昨年は「ヴィヨンの妻〜桜桃とタンポポ〜」(根岸吉太郎監督)が最優秀監督賞に選ばれている。



 ■深津絵里さんの話 「ありがとう、メルシーボク。私がここに手にしている賞は『悪人』という作品を作ったすべてのスタッフにいただいた賞だと思っています。本当にうれしいです。日本にいるキャスト、スタッフの皆にこの喜びを伝えたいです。ありがとうございました」(授賞式の壇上で)



 「監督の演出がなければあの演技はできなかったと思うし、(相手が)妻夫木さんでなかったら獲れなかった賞だと思います」(授賞式が終わって)



 ■妻夫木聡さんの話 「夢のような感じがします。僕らの熱が伝わったと思います。深津さんがいたからこそ、高めあって、支え合って、撮影できた。なにか家族が賞をとったような気がします」



 ■李相日監督の話 「役者の力を見せつけられた。全員で勝ち取ったと思います」


正統派の人気女優、深津絵里(37)が、11日公開のサスペンス映画「悪人」(東宝配給)で、禁断の処女喪失シーンに挑んでいる。公開に先立ち、深津ファン号泣? の愛欲シーンを再現する。



 深津が演じるのは、妹と2人暮らしで、家と職場を行き来するだけで付き合った男もいない孤独な女、光代。寂しさを紛らわすために、思い切って携帯の出会い系サイトにメールすると、見知らぬ男からの返信が来て、胸を躍らせる。





 待ち合わせ場所で男の乗用車に乗り込むと、男の強引な誘いでラブホテルへ向かうハメに。まずは強引にキス攻め。女はうなじを攻められ声も出ない。男のあまりの早業に、抵抗もできず服をはぎ取られてしまうのだ。このときの妻夫木の表情は、まるで獣が獲物を襲う時のような恐ろしさ。



 男は女をベッドに後ろ向きに押し倒すと、ズボンだけ脱いで後ろから犯そうとする。「試写室でもとりわけ緊迫したシーン」(ベテラン男性評論家)で、今にも泣きそうな顔の女は「やめて」と口に出そうとするが、声にならない。次第に身を任せ、やがて自ら体を開いていく…。



 ここからは怒濤の官能シーン。全裸にされた女は、野獣のような男の激しい愛撫に、初めて女の快感を知る。しなやかな脚を男の腰にからみつかせ、恍惚の表情で涙を流すのだ。「さすがに深津のバストトップなどは見えないが、2人のあえぎ声だけが響く場面は、ものすごく官能美たっぷり。安っぽいアダルトビデオより断然セクシーなはず」と女性評論家もびっくり。



 オクテ処女を演じた深津の、初体験から女の喜び、やがて恍惚の表情にかわっていく様子は実にエロチック。さすがは演技派だ。妻夫木も、初めての汚れ役とは思えないほどのハマり具合。



 監督は「フラガール」で賞を総なめにした李相日。大作ぞろいの夏休み映画と打って変わって、秋はこの「悪人」のように、じっくり見せる作品が増え映画ファンにはうれしい季節だが、深津ファンには悲鳴があがりそうだ

悪人 (特典DVD付2枚組) [Blu-ray]

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