寺島しのぶ(37)が、ベルリン国際映画祭で日本人として35年ぶりに3人目(左幸子、田中絹代)の最優秀女優賞を受賞、

第60回ベルリン国際映画祭の授賞式が20日夜(日本時間21日朝)開かれ、若松孝二監督の映画「キャタピラー」に主演した寺島しのぶ(37)が、日本人として35年ぶりに最優秀女優賞を受賞した。



 世界三大映画祭の一つとされる同映画祭では1964年に左幸子さんが、75年に田中絹代さんが同賞に輝いており、日本人3人目の快挙。「おとうと」が閉幕作品として上映された山田洋次監督に特別功労賞「ベルリナーレ・カメラ賞」が贈られた。



 「キャタピラー」は日中戦争から復員した傷痍(しょうい)軍人と妻の関係を通し、戦争の矛盾を描いた作品。寺島は、両手足を失った夫の世話に追われる妻を熱演した。日本では8月に公開予定。



 授賞式では、既に帰国した寺島の「このような賞がいただけたことを感謝し生涯の宝物にします。いつかすべての国の戦争がなくなることを祈ります」とするメッセージを、若松監督が読み上げた。



 寺島は京都市出身。歌舞伎俳優尾上菊五郎と俳優の富司純子長女。舞台や映画「赤目四十八瀧心中未遂」「ヴァイブレータ」などで演技派として評価を得た。NHK大河ドラマ龍馬伝」にも出演している。(共同)





寺島しのぶ



「本当に本当にうれしいです。60回という記念のベルリン映画祭で、このような賞を頂けたことに感謝し、生涯の宝物にします。いつかすべての国の戦争がなくなることを祈ります。殺し合うことでは何も解決しないんだということが、この映画を見た人に伝わればいいなと思います。ベルリン映画祭の皆さん、お客さん、女優賞に選んでくれた審査員の方々に心から感謝します」



★寺島 しのぶ(てらじま しのぶ、本名:寺島 グナシア 忍、1972年12月28日 - )は、京都府京都市出身の女優。青山学院大学文学部卒業。アプティパ所属。血液型B型

身長163cm、スリーサイズはB80/W60/H83。足のサイズは22.5cm。

活動内容 1992年:文学座入団

1996年:文学座退団

2000年:映画デビュー

配偶者 ローラン・グナシア

家族 七代目尾上菊五郎(父)

富司純子(母)

五代尾上菊之助(弟)



来歴・人物

父は歌舞伎役者尾上菊五郎、母は女優の富司純子、父方の祖父は尾上梅幸、母方の祖父は東映俊藤浩滋プロデューサー、弟は歌舞伎役者の尾上菊之助という演劇・俳優一家に生を受け、大学在学中より舞台、テレビドラマを中心に活躍。



東京都渋谷区松濤幼稚園を経て、青山学院に進学。1992年に文学座に入団。「将来の文学座の看板女優候補」と言われ、晩年の杉村春子にも目をかけられたが、1996年に退団。その後も、蜷川幸雄江守徹久世光彦といった演劇界の大御所に度々起用され、着実に演技の幅を広げ、それに伴う数多くの演劇賞を受賞した。



校時代はハンドボール部に所属しており、エースを務めるなどで活躍した。また同い年である二代目中村獅童とは学生時代からの交友がある。



2000年に『シベリア超特急2』で映画デビューした後、2003年に公開された映画『赤目四十八瀧心中未遂』と『ヴァイブレータ』での熱演が認められ、第27回日本アカデミー賞最優秀主演女優賞など国内外問わず10以上の映画賞を受賞。結婚間近と目されていた市川染五郎との突然の破局などの話題も相まって全国的な知名度も得た。大胆なラブシーン(母の純子から猛反対を受け絶縁寸前まで追い込まれた)など、役作りに徹底的に拘る姿勢に対し一定の評価を受け、実力派女優の地歩を固めつつある。



2007年2月26日に日本在住のフランス人アートディレクター、ローラン・グナシアと国際結婚した[1]。夫婦の共通の言語は「シングリッシュ」。寺島による造語で、「心と心で伝わる英語」とのこと。



2008年にはシアタークリエ『私生活』の演技で平成20年度(第63回)文化庁芸術祭賞(演劇部門・関東参加公演の部)優秀賞を受賞。2010年には若松孝二監督の『キャタピラー』でベルリン国際映画祭主演女優賞を受賞した。




出演

テレビドラマ

琉球の風(1993年、NHK) - 尚寧王妃役

このドラマでは父の尾上菊五郎尚永王役、また母の富司純子尚永王妃役で共演し、配役のうえでも親子を演じた。

八代将軍吉宗(1995年、NHK

花嫁介添人がゆく (11) 花嫁泥棒! (1996年、関西テレビ

八つ墓村(1995年、フジテレビ

天城越え(1998年、TBS)

愛しすぎなくてよかった(1998年、テレビ朝日

ラブとエロス(1998年、TBS)

幽婚(1998年、CBC

救急指定病院 (10) (1999年、日本テレビ

北条時宗(2001年、NHK) - 鎌倉幕府内管領平頼綱北村一輝)の妻貞子

富司純子も出演している。富司の役は鎌倉幕府第8代執権北条時宗和泉元彌)の祖母松下禅尼役。

弁護士高見沢響子 (4) (2001年、TBS)

おらが春(2002年、NHK BS-hi

武蔵 MUSASHI(2003年、NHK) - 亜矢

剣客商売(2003年 - 2005年、フジテレビ)

十年〜妻が夫を裏切った日(2003年、テレビ東京

絶壁〜山岳警備隊・疾走る(2004年、NHK

冬の運動会(2005年、日本テレビ

おとなの夏休み(2005年、日本テレビ) ※初主演

太宰治物語(2005年、TBS)

春、バーニーズで(2006年、WOWOW

純情きらり(2006年、NHK

前年の「太宰治物語」に続き、太宰治夫人である津島美知子に相当する役を演じている。

四つの嘘(2008年、テレビ朝日)- 西尾満希子役

警官の血(2009年、テレビ朝日) - 駒井君江 役

龍馬伝(2010年、NHK)- 坂本乙女
舞台

恋と仮面とカーニバル(1993年)

血の婚礼(1993年)

恋ぶみ屋一葉(1994年)

近松心中物語(1995年)

十一月新派特別公演 遊女夕霧(1996年)

十一月新派特別公演 鹿鳴館(1996年)

ふるあめりかに袖はぬらさじ(1996年)

華岡青洲の妻(1996年)

二月新派特別公演(1997年)

奇跡の人(1997年)

常陸坊海尊(1997年)

エイミィズ・ヴュー(1998年)

夏の夜の夢(1999年)

大正四谷怪談(1999年)

ご存じ 浅草パラダイス(2000年)

テンペスト(2000年)

グリークス(2000年)

ピカドンキジムナー(2001年)

プルーフ/証明(2001年)

喜劇 地獄めぐり(2002年)

欲望という名の電車(2002年)

詩のしの詩(2002年)

さぶ(2003年)

マッチ売りの少女(2003年)

世阿彌(2003年)

新・近松心中物語(2004年)

楡の木陰の欲望(2004年)

書く女(2006年)

フール フォア ラブ(2007年)

ヴェニスの商人(2007年)

血は立ったまま眠っている(2010年)

映画

シベリア超特急2 (2000年)- 河津信江

DRUG(2001年)- 柳川恵子役

ゲロッパ! (2003年)- 藤沢香織役

ヴァイブレータ (2003年)- 主演・早川玲役

赤目四十八瀧心中未遂 (2003年)- 主演・綾役

クイール (2004年)- 仁井三都子役

機関車先生(2004年)

Tokyo Tower (2005年)- 川野喜美子役

大停電の夜に (2005年)- 杉田礼子役

待合室 (2005年)- 夏井和代役

男たちの大和/YAMATO (2005年)- 文子役

単騎千里を走る (2006年)- リエ役

やわらかい生活 (2006年)- 主演・橘優子役

アキハバラ@DEEP (2006年)- 渡会藤子役

愛の流刑地 (2007年)- 入江冬香役

茶々 天涯の貴妃 (2007年) - 小督

ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌(2008年) - 濡れ女(なみ)役

ハッピーフライト (2008年11月15日公開) - 山崎麗子役

ラッシュライフ(2009年6月13日公開)

守護天使(2009年)