「タイムトラベルは可能」と宇宙研究の権威スティーブン・ホーキング博士が語った。
先日「宇宙人に遭遇しても接触してはいけない」と警告を発した、宇宙研究の権威スティーブン・ホーキング博士だが、今度は「タイムトラベル(時間旅行)は実現可能」とまたもビックリ発言をして話題になっている。タイムトラベル関する発言は、科学者らの間で異端(いたん)とされており、発言すると変人扱いされるとして、博士は今まで(発言を)慎んで来たと胸のうちを明かしている。
この発言は5月3日(現地時間)『DailyMailOnline』に、ディスカバリーチャンネルの番組内容の紹介と共に掲載されたもの。先日、宇宙人の存在をほのめかす発言をしたばかりであり、海外ニュースは「またか」と驚きを伝えている。
「もし、光速に近い速度で飛行する宇宙船で、1日宇宙を航行したなら、地球上では1年の月日が過ぎている。光速で加速運動をする物体の周辺では、時間が遅くなるためだ」とホーキング博士。これはアインシュタインの特殊相対性理論を用いたもので、光速航行可能な宇宙船が開発されれば、タイムトラベルは実現可能だと説明している。ただし、過去に遡ることは「原因と結果の基本原則に反する」として不可能と指摘した。
タイムトラベルを論じることは科学者たちの間で、非現実的なため異端と考えられており、変人扱いされるのが怖くて、博士はこれまでこの問題に対する発言を慎んで来たそうだ。しかし、最近は人にどう見られるかをそれほど気にしなくなり、発言をするに至ったという。
前回の『宇宙人発言』に続き、今回は『タイムトラベル可能説』。あまりにも飛躍した発言が続いているため、ネット上では博士に対して、若干冷ややかな意見が挙がっている。5月9日(現地時間)からディスカバリーチャンネルで『スティーブン・ホーキングの宇宙』という番組が始まるが、それに差し当たっての前宣伝という見方が強いようだ。ここのところの博士の発言は、世界中で困惑を招いている。
※特殊相対性理論・・・アルベルト・アインシュタインが1905年に発表した物理学の理論
★スティーヴン・ウィリアム・ホーキング(Stephen William Hawking、1942年1月8日 - )はイギリスの理論物理学者である。「車椅子の物理学者」として知られる。
概要
ブラックホールの蒸発や宇宙論などの理論のほか、一般の人向けの啓蒙書『ホーキング、宇宙を語る』の執筆などで非常に良く知られている。
サイエンスフィクションを好み、実際にアメリカのSFテレビドラマ『新スタートレック』に本人のホログラムイメージ役で出演の経験がある。
2007年1月、2009年内に宇宙旅行に参加する予定であることが発表される。
筋萎縮性側索硬化症を発症したとされている。しかし本来発症から5年程度で死に至る病気の患者でありながら、途中で進行が急に弱まり以後40年近くも健在でいるなど従来のこの病気の性質にあわない点が多い。このため、別の病気であるとする意見もある。
業績
一般相対性理論が破綻する特異点の存在を証明した特異点定理をロジャー・ペンローズと共に発表した。
一般相対性理論と量子力学を結びつけた量子重力論を提示している。この帰結として、量子効果によってブラックホールから粒子が逃げ出すというホーキング放射の存在が予測されている。
タイムトラベルが不可能であるとする「時間順序保護仮説」を提唱した。この仮説では、過去に行くことを許容する閉じた時間線が存在するためには場のエネルギーが無限大でなくてはならないとする。
略歴
1942年 - 戦時疎開先のオックスフォードで生まれる。
1950年 - ロンドン北部のハイゲートから、セント・オルバンズ市に引越す。
1957年 - オックスフォード大学、ユニバーシティカレッジ入学。ボート部に所属。
1962年 - ケンブリッジ大学大学院、応用数学・理論物理学科に入学。
1963年 - 検査で「筋萎縮性側索硬化症」と診断される。
1965年 - ジェーン・ワイルドと結婚する。ペンローズと共同で、「特異点定理」発表。
1967年 - 論文「特異点と時空の幾何学」でアダムズ賞受賞。長男のロバート誕生。
1970年 - 長女のルーシー誕生。
1974年 - 「ブラックホールの蒸発理論」発表。ロンドン王立協会会員に選出される。
1975年 - 業績を讃えられ、ローマ教皇庁からピウス12世メダルを授与される。
1979年 - ケンブリッジ大学、ルーカス教授職に就任。次男・ティモシー誕生。
1983年 - ジェームズ・ハートルと共同で「無境界仮説」[1]発表。
1988年 - 『ホーキング、宇宙を語る』を出版。発行部数が全世界1000万部、日本110万部を超えるベストセラーになる。
1991年 - 「時間順序保護仮説」を提唱。
1995年 - 看護師のエレイン・メイソンと再婚する。
2001年 - 安田講堂にて一般講演を行う。
2006年 - 香港にて一般講演を行う。
2007年 - アメリカ合衆国でのゼロ・グラビティー社の専用機「G-フォースワン」に搭乗し、車いすから離れ無重力体験を行う。
2009年 - ケンブリッジ大学の教員退職規定により9月の学年末に大学を退任。ただし退任後もケンブリッジ大学に留まり、応用数学と理論物理学部の研究責任者を務め、引き続き研究活動を続けるという。
2010年 - ヴァージン・ギャラクティックの宇宙船にて宇宙へ渡航予定。
主張
先述の通り、時間順序保護仮説によって過去に戻るタイムマシンは不可能という立場をとっているが、「我々の時代に未来からの観光客が押し寄せたことはない」ことも、このことを裏付けるとしている。
2010年4月25日にアメリカのディスカバリーチャンネルのテレビ番組にて、クリストファー・コロンブスがアメリカ大陸に到着したことを引き合いに、人類は宇宙人と接触すれば資源を使い切った彼らはアメリカ先住民が被ったように征服や良い結果をもたらさないとして、コンタクトを試みるべきではないと主張した。
著作
『ホーキング、宇宙のすべてを語る』レナード・ムロディナウとの共著 ランダムハウス講談社 ISBN 4-270-00097-X
『ホーキング、宇宙を語る』早川書房 ISBN 4-15-203401-7
『ホーキング、未来を語る』アーティストハウスパプリッシャーズ ISBN 4-04-898165-X
『時間順序保護仮説』NTT出版 ISBN 4-87188-150-4
『ホーキングペンローズが語る時空の本質』 ロジャー・ペンローズとの共著 早川書房 ISBN 4-15-208076-0
『宇宙への秘密の鍵』 ルーシー・ホーキングとの共著 岩崎書店 ISBN 4-265-82011-5
『宇宙に秘められた謎』 ルーシー・ホーキングとの共著 岩崎書店 ISBN
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一言
タイムトラベルができるなんてすばらしい。
「バック・トゥ・ザ・フューチャー」「サマータイムマシーンブルース」「猿の惑星」などが印象的でしたが現実にできるとなると過去にいってみたいですね。そして過去を変えて現実を変えたいです。